Polio Eradication News==============

ポリオプラス通信 ~ポリオのない世界へ
第46号 2024.4.15

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国際ロータリー第2750地区ロータリー財団委員会に
所属するポリオプラス委員会の新たな試みとして、
毎月15日にメールマガジンを発行することにしました。
国際ロータリーの最優先事項はポリオ(小児麻痺)
根絶です。
多くの方たちにポリオの現状とこれまでの活動を知って
頂きたく、情報発信します。

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皆さん、こんにちは。
ロータリーボイスを読んでいると、「ポリオ根絶への
折れない心」という記事が目につきました。

パキスタンでヘルスワーカーとして働くフーマ・
アシュラフさんの記事でした。

2023年9月11日、スラム街で活動中に列車事故に巻き
込まれ、両足を失いました。
元々、親娘でヘルスワーカーとして働いていたフーマさん
ですが、事故に遭っても「ポリオの活動に戻りたい」と
強く願っています。

彼女はこう言います。「神が私をこの困難に導いたので
あれば、それに耐える力も私に与えてくださるでしょう」

今ポリオ根絶への活動をしている私たちへのエールの
言葉に聞こえました。
1985年からポリオ・プラス・プログラムとしてロータリー
が取り組み続け39年が経ちました。

まだ根絶していないのかと驚くメンバーもいるかもしれ
ません。あと少しと言って10年以上が経ち、野生株
ポリオの根絶がいかに困難なのかをここ数年感じています。

しかしフーマさんは両足がなくなっても、この現状を
受け入れ寛容と感謝の気持ちとともに、不屈の精神が
一層高まったと言っています。

私たちもポリオ罹患者がいなくなるまで、どんな状況に
も動じない不屈の精神と忍耐とが必要なのだと改めて
感じました。

「どんなことがあろうと、私たちはそれを受け入れ
なくてはなりません」と笑顔で話すフーマさんに毎日
毎日を粛々と生き、喪失や苦難を力に変えながら豊かな
人生を送っているのだと思いました。

今月はパキスタン、アフガニスタン両国にポリオ罹患者
が出ました。
苦難の道は続きますが、それを受け入れワーカーの思いも
含み、私たちはポリオ根絶に取り組んでいきましょう。

ポリオ根絶まであと少しです。

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〈ポリオクイズコーナー〉
これまでの活動や現状をクイズ形式で
お伝えするコーナーです。

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《問題》
米国テキサス州出身でロータリアンであったポール・
アレクサンダーさんが亡くなりました。
大半を鉄の肺(強制呼吸器)で過ごした弁護士ですが、
何年間鉄の肺を利用していたでしょうか?

A. 3年  
B. 30年
C .70年

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《答え》
正解はC .70年です。鉄の肺に入ると、そこから出られ
ないので絶望感からか数年で亡くなる方が多かったそう
です。その中で、70年も生き続け、弁護士資格を取り、
2015年にロータリーに入会しています。
人の可能性は無限なのだと教えてくれます。

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【ポリオ罹患者数】
2024年4月2日現在の野生株のポリオ罹患者状況は
以下の通りです。

パキスタン   2名
アフガニスタン 1名
モザンピーク  0名
合 計    3名

4月2日現在、ポリオ罹患者数は3名です。
ここ1ヶ月間で、パキスタン2名、アフガニスタン1名
と罹患者が一気に出ました。引き続き監視とワクチン
投与活動を継続していくことで、これ以上罹患者を出さ
ないことが肝要です。

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【編集後記】
ポリオプラス通信を読んで頂き、ありがとうございます。
先日、親しい友人が亡くなりました。
先月病院へお見舞いに行ってから、半月もせず突然亡く
なったのです。
私に、ヨガは呼吸であって、瞑想なのだと教えてくれた
人でした。

ご家族との親交もあったので、彼らの心中を思うと言葉
も出てきません。
人は必ず死にます。

それは分かっていますが、47歳で子供たちもまだ学生で、
これからという時に逝ってしまうのはあまりにも早すぎる。

お見舞いに行った時にはとても元気そうにしていて、
明日退院するんだと嬉しそうに話していました。
落ち着いたら、自宅にお見舞いに行くよと話したのが、
最後の会話になってしまいました。

こんなことになるなら、すぐに自宅に会いに行けば
よかったと悔いが残りましたが、何日か経って冷静に
見てみると、彼女の人生はこれで完璧なのかもしれない
と受け入れることができました。

病院で彼女の浮腫んだ足を一生懸命マッサージして
いる娘や、大学生ながら起業することを選択した息子。
泣いてばかりだったけど、いざという時には頼れる
大黒柱の夫。
その家族を育んできたのは、間違いなく彼女でした。

人は完全完了である時、存在しないことで存在します。

これはワーナーが言った言葉だと、私の師匠が教えて
くれました。

彼女がどうであっても完全・完了であったならば、私が
後悔や怒りではなく、ありのままを受け入れたなら、
彼女は存在していないことで、永遠に存在し続けるのだ
と掴んだのです。

ざわついた私の心の中に静寂と平安が訪れました。
全ては在るようにあって、無いものはない

願わくば、彼女のご家族、親族の皆様、そして彼女を
慕っている方たちに心の安寧が訪れますように。
彼女は私たちの心の中で、永遠に存在しているのだから。

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最後に・・・
このメールマガジンが、ポリオ根絶を成し遂げる情報共有の
場ともなるよう、読者の皆さんとともに歩んでいきたいと
思います。
ぜひ皆さんのご意見・ご感想をお聞かせください。
また、お知り合いの方たちへもこのメールマガジンをご紹介
頂けたら幸いです。
アーカイブはこちらからご覧ください。

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