国際ロータリー第2750地区  2024-27年度 戦略計画
(3-Year Targets)

Ⅰ 目的

地区は、複数年の戦略計画を立てることで、地区内のロータリークラブとローターアクトクラブ(以下「クラブ」)に対し、RIの掲げる「ロータリーのビジョン声明」(注1)を実現するための「ロータリー行動計画(4つの優先事項)」(注2)の浸透を図ると共に、クラブ活性化のための継続的、効果的支援を行う。同時に、地区戦略計画を示すことで、クラブにそれぞれの戦略計画立案とそれに基づく活動の推進を促す。

Ⅱ 国際ロータリー第2750地区ビジョン

地区は、クラブがロータリーとローターアクト(以下「ロータリー」)の理念、目的を理解し、ロータリーのルールを守った上で、伝統を大切にしつつ時代に沿って、それぞれ個性あるビジョンを持ち、多様性と活気にあふれ、地域社会、グローバル社会に良い変化をもたらす活動ができるよう支援する。

Ⅲ 国際ロータリー第2750地区活動指針

地区は、

・クラブが、職業分類、男女比、年代などを考慮して、活力と多様性のある会員構成を維持し参加者の基盤を広げ、強化することを支援する。
・クラブが、公共イメージを向上維持するために、地域社会やグローバル社会に良い変化をもたらすべく「5つの中核的価値観」(注3)を行動の指針とすることを奨励する。
・クラブが、「ロータリー地域社会共同隊(RCC)」(注4)等との協力を含め、地域社会やグローバル社会のニーズに合った奉仕活動を行うことを奨励しより多くの参加者の積極的な関わりを促す。

Ⅳ 国際ロータリー第2750地区戦略計画

優先事項1「より大きなインパクトをもたらす」の目標

  • 地区として、クラブが積極的にロータリーの最優先事項であるポリオ根絶活動に関わること、特に「世界ポリオデー」(注5)に参加することを奨励する。
  • 地区として、クラブの行う地区補助金やグローバル補助金を使った、より大きなインパクトをもたらす奉仕プロジェクトを、「地区財団活動資金(DDF)」(注6)を活用して支援する。
  • 地区として、クラブの行う平和のための奉仕プロジェクトを、芸術やスポーツ振興等も含めて支援する。
  • 地区として、クラブの行う奉仕活動にロータリーファミリー(注7)や会員家族、地域の方々などの参加者を広げるよう、クラブに働きかける。
  • 地区として、クラブがホームページ、SNS、イベントなどを活用して行う「世界を変える行動人(People of Action)(注8)としてのロータリーの認知度向上活動を支援する。

優先事項2「参加者の基盤を広げる」の目標

  • 地区として、クラブが時代の変化を見据えたクラブビジョンと、その実現に向けた優先事項の設定及び目標を定めるために、クラブ内に戦略委員会を設け独自の「クラブ戦略計画」を作成することを奨励する。
  • 地区として、地区の会員基盤強化のため、毎年全てのクラブが少なくとも純増1名を達成することを奨励し(2027年6月末日までの)会員数の目標を5,000人以上(注9)とする。又、クラブが実情を踏まえて、年度毎のクラブ会員増強案を策定することを奨励する。
  • 地区として、クラブが「多様性、公平さ、インクルージョン(DEI)」(注10)を最優先し、女性会員及び40歳未満の会員をはじめ、様々なバックグラウンドを持った方々にとって、居心地の良いクラブ環境づくりを目指すことを奨励する。尚、ロータリークラブにおいては(2027年6月末日までの)女性会員の割合は全会員の30 % (約1,500名)、40歳未満会員の割合は約10% (約500名)を目標とする。
  • 地区として、新会員オリエンテーションやステップアップセミナーなどの学習会を実施し、特に入会3年未満の会員維持に努める。又、クラブにおけるDEIを推進することによって入会3年以上の会員も含め、会員維持に努める。
  • 地区として、ロータリーファミリーとの関係を維持、更に深めるための各種セミナーやイベントの開催を推進し、クラブ会員の参加を奨励する。

優先事項3「参加者の積極的なかかわりを促す」の目標

  • 地区として、クラブ会員のリーダーシップ育成およびスキルアップを目的とした常設委員会や直轄委員会による各種セミナーやイベントの開催を推進し、クラブ会員の参加を奨励する。
  • 地区として、寄付は世界中のクラブによって行われる多くの奉仕活動の実現につながっていることや、寄付が未来への大きな投資であることの理解促進を図り、ロータリー財団や米山記念奨学会への寄付増進を推進する。
  • 地区として、ロータリアンとローターアクターが協力して活動することを奨励する。


優先事項4「適応力を高める」の目標

  • 地区として、バーチャルでのつながりを支援するとともに、対面式の例会、委員会、研修等が、より大きな効果をもたらすことの認識も図り、クラブがバランスよく活動できるように奨励する。
  • 地区として、全ての会員がMy Rotary(注11) へ登録することを推進し、ロータリーへの理解を深め、国際ロータリー(RI)やロータリー財団(TRF)の情報収集に努める事を奨励する。
  • 地区として、クラブ会員が自主性の高い積極的なラーニング(注12)に取り組めるよう支援する。
  • 地区として、パワハラやセクハラなど、あらゆるハラスメントの発生防止に努めると共に、クラブがハラスメントや自然災害などへの危機管理に備える事を奨励する。        

 以上

注1:ロータリーのビジョン声明
2017年に採択された声明「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています」         *本誌00ページ参照

注2:ロータリー行動計画(4つの優先事項)
2018年に採択された声明「より大きなインパクトをもたらす・参加者の基盤を広げる・参加者の積極的なかかわりを促す・適応力を高める」                          *本誌00ページ参照

注3:5つの中核的価値観
2007年に採択された声明 「奉仕・親睦・多様性・高潔性・リーダーシップ」     *本誌00ページ参照

注4:ロータリー地域社会共同体(RCC Rotary Community Corps)
奉仕プロジェクトを通じて世界を変えたいというロータリーのコミットメントを分かち合うロータリー以外の人たちから成るグループ。クラブがスポンサーとなって結成され、クラブとパートナシップを組み、ロータリーのネットワーク、ブランド力、会員の専門知識などを生かして活動する。現在、105カ国、257地区に12,000以上のRCCが存在する。

注5:世界ポリオデー
10月24日 初めてポリオ・ワクチンを開発したチームを率いた米国の医学者Jonas Salk(ジョナス・ソーク)氏の誕生を記念して、国際ロータリー(RI)によって制定される。

注6:地区財団活動資金(DDF District Designated Fund)
3年前の年次基金への寄付額の47,5%と恒久基金の運用益が毎年地区財団活動資金(DDF)として、地区の裁量によって活用される。この地区財団活動資金は地区補助金やグローバル補助金の財源となる。尚、残りの47,5%は国際財団活動資金(WF World Fund)として主にグローバル補助金の財源となり、5%はロータリー財団(TRF The Rotary Foundation)の運営費に充てられる。

注7:ロータリーファミリー
ロータリー奨学生、米山奨学生と各々の学友会メンバー、ロータリー青少年交換学生とローテックス、インターアクター、RYLA参加者、平和フェロー等とこれらのプログラムを卒業された方々を指す。    

注8:世界を変える行動人(People of Action)
ロータリーのグローバル広告キャンペーンのテーマ。詳細は「ブランドリソースセンター参照

注9:目標5,000人以上
2023年7月1日現在、ロータリークラブ(98) 4,453人、ローターアクトクラブ(18) 245人 2027年6月末には、ロータリークラブ4747人、ローターアクトクラブ299人   *括弧内はクラブ数

注10:多様性、公平さ、インクルージョン(DEI Diversity・Equity・Inclusion)
2019年に採択された声明「私たちは、ロータリーのあらゆる活動において、多様性・公平さ・インクルージョン(DEI)を受容し、行動で示すべきであると信じています」         *本誌00ページ参照

注11:My Rotary
アカウント登録することでロータリーの活動や地区、クラブ運営に必要な情報やデータを入手出来るシステム

注12:ラーニング
My Rotary からオンライン学習ツールを提供している。詳細は「ラーニングセンター」参照

 

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