Polio Eradication News===============

ポリオプラス通信 ~ポリオのない世界へ
第49号 2024.7.15

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国際ロータリー第2750地区ロータリー財団委員会に
所属するポリオプラス委員会の新たな試みとして、
毎月15日にメールマガジンを発行することにしました。
国際ロータリーの最優先事項はポリオ(小児麻痺)
根絶です。
多くの方たちにポリオの現状とこれまでの活動を知って
頂きたく、情報発信します。

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皆さん、こんにちは。
ロータリーは7月から新年度が始まります。
ポリオプラス通信も第49号を数え、5年目に入りました。
引き続き、ご愛読のほどよろしくお願いします。

さて、先日国際ロータリー第2580地区 嶋村文男パスト
ガバナーと、同じく第2690地区 松本祐二パストガバナー
と沖縄へ行ってきました。
その際に、浦添ロータリークラブと沖縄首里ロータリー
クラブの例会に出席しました。

共に初例会で、クラブ会長からの卓話があり、今年1年の
方針などが話されました。

中でも、浦添ロータリークラブの平良友美会長の話が心に
残りました。

「平和をつくる」と題しての卓話で、今ウクライナやガザ
地区で戦争が起きていること、それ以外でも紛争が起きて
いることへの問題提起がなされました。

なぜ、平和が訪れないのか。
平良会長は、平和とは身近なところからつくれるのでは
ないかと言います。

クラブの活動で、浦添での奉仕で、そしてその土台のもと
世界平和がなされるのだと力強く話す姿に感動しました。

平和な世界が訪れないと嘆くよりも、自ら行動することで
平和をつくっていこうとの提案に、目から鱗が落ちる体験
でした。

身近なところで平和をつくることができれば、それを拡大
することで世界平和が成し遂げられるという真っ当な考えに
頭をガーンと叩かれたような気がしたのです。

家庭の平和、会社の平和、クラブの平和から始まって、
地域の平和、国の平和、そして世界の平和がつくられる
のだと示唆をもらいました。

翻ってポリオ根絶を見ると、最新情報ではアフガニスタン
9名、パキスタン8名と前号から7名増加しています。
ここ3ヶ月連続して増加しています。

この現状を嘆くことよりも、日々行動しワクチン投与活動
をしているワーカーの皆さんを讃えたい。
日々の努力があってこそ、ポリオ罹患者が微増で収まって
いるのです。

パキスタン、アフガニスタンの特に山岳地帯では政府の
介入ができず、そのためポリオワーカーが自由に動くこと
が難しい状況です。

しかし、諦めることなく活動している方たちがいてこその
数字です。

世界平和と同様に、ポリオ根絶は一朝一夕にはできません。
しかし、コツコツと身近なところから行動することで、
最終的には成し遂げることができるとの大いなる希望を
抱きました。
ハチドリのひとしずくなのだと改めて思います。

蝋燭の火も最後は大きく燃え上がります。
今がその状況なのだと信じて、ぶれずに「今」できる
ことをやっていく。
それこそが、ポリオ根絶への近道なのだと確信しています。

ポリオ根絶まであと少しです。

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〈ポリオクイズコーナー〉
これまでの活動や現状をクイズ形式で
お伝えするコーナーです。

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《問題》
4
24日-30日は世界予防接種週間でした。
ロータリーがポリオ・プラス・プログラムを開始したのは
何年でしょうか。

A. 1979年  
B. 1985

C .1988

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

《答え》
正解はB.1985年です。A .1979年はフィリピンでポリオ
の予防接種を行った年で、C.1988年はWHOUNICEF
等と共に世界ポリオ根絶イニシアチブ(GPEI)が設立
された年です。

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【ポリオ罹患者数】
2024
64日現在の野生株のポリオ罹患者状況は
以下の通りです。

パキスタン     9
アフガニスタン 8
モザンピーク  0
合 計            17

7月9日現在、ポリオ罹患者数は17名となり、先月から
7
名増加しました。
増加の流れが止まりません。
地味に思えるかもしれませんが、ワクチン投与活動を
継続していくことで、これ以上罹患者を出さないことが
重要です。

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【編集後記】

ポリオプラス通信を読んで頂き、ありがとうございます。
先日母が亡くなりました。
状態があまり芳しくなく、夏は越えられないかもしれない
と言われていましたので、家族は覚悟をしていました。
亡くなる数日前は状態が安定していたのですが、夜中に
容態が急変したのです。
施設から連絡を受けたのは亡くなった後で、看取って
くれた看護師さんによると、穏やかに息を引き取った
そうです。

それを聞いて、安心しました。
苦しまずに、穏やかに逝ったのなら本望だろうと。
3週間前に肺に水が溜まり、酸素を取り込むことができ
ず、病院へ搬送された時は苦しそうで見ているこちらまで
居た堪れなくなるほどでした。

その時創作した言葉は、
「奇跡の場」でした。
医師から聞く状況は厳しいものばかり。

しかし、奇跡が起きて夏を乗り越え、また元気な姿に
戻るかもしれないとの想いを乗せてその時創作したのです。

しかし、奇跡は起こらず、亡くなりました。
病院を退院してからは状態も落ち着いて、ちょっと油断
している隙に母は逝ってしまいました。

人は必ず死ぬ。
当たり前ですが、改めて実感しました。

母が亡くなる1週間前に、部屋を訪ね30分ほど話をしました。

子どもの頃の話や、よく一緒にテニスをしたことや、何気
ない日常にあったことを話しました。
そして、産んでくれてありがとう。愛しているよと伝えました。

その時母は眠っていましたが、話しかける度に瞼が
ピクピクと動いていたので、きっと私の声は聞こえていたの
だと思います。
日頃口にしない言葉も全て思っていたことを話せて満たされました

葬儀は身内だけで済ませましたが、遠くから多くの親戚が
来てくれました。
母は87年の幸せな人生を歩んだのだなと改めて感じました。

その時、ふとこのことが奇跡だったのではないかとの
思いが頭をよぎりました。
誰にも迷惑をかけず、夜ひっそりと、安らかに眠るように
息を引き取った母のあり方を思うと、奇跡は起きていたのだ
と気づいたのです。

荼毘に伏した母に会うことはもう叶いません。
しかし、私や母に関わった人たちの胸には母との思い出
が詰まっています。
自らの人生を謳歌した母のように私自身も自分の人生を
謳歌したい。
そう思える大切な機会となりました。

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最後に・・・
このメールマガジンが、ポリオ根絶を成し遂げる情報共有の
場ともなるよう、読者の皆さんとともに歩んでいきたいと
思います。
ぜひ皆さんのご意見・ご感想をお聞かせください。
また、お知り合いの方たちへもこのメールマガジンをご紹介
頂けたら幸いです。
アーカイブはこちらからご覧ください。
https://rid2750.org/news/

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○メールマガジン「ポリオプラス通信~ポリオのない世界へ」
発行責任者 柳 邦明
国際ロータリー 第2750地区 ロータリー財団
ポリオプラス委員会
polioplus2750@gmail.com
アドレス変更・解除は
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