空飛ぶ車いすプロジェクト2022-2023
【参加団体】
東京蒲田ロータリークラブ
東京三鷹ロータリークラブ
中央大学ローターアクトクラブ
東京セントラルローターアクトクラブ
東京中央ロータリークラブ
【寄贈先のご協力】
ハノイ障害者協会(DP Hanoi)
【背景と本年度の活動趣旨】
国内で約5万台の車いすが廃棄されている一方で、発展途上国では車いすの供給が圧倒的に不足しています。
理由として、現地では原則「自費購入」のため「車いす」が高くて買えない人達が大勢いるためです。
当プロジェクトでは以下の4つのステップを踏まえて、
車いすの修理から現地での受け入れまで一貫したボランティア活動を目的としております。
プロジェクトは4つのステップで推進しています
1.中古の車いすを提供頂く活動
2.車いすを分解・修理・洗浄する修理活動
3.修理した車いすを現地に輸送する活動
4.海外現地で引き渡し、必要とする団体に提供する活動
【修理活動】
日程と会場: 2023年3月11日 株式会社エイワ 会議室(経堂)
修理内容: 準備した中古車いすのうち、7台が贈呈可能な状態
【輸送と贈呈式】
1.日程と会場
2023年4月13日 東京発 ハノイ着(車いす7台を持参)
ハノイ障害者協会へ表敬訪問、贈呈式事前協議
4月14日 車いす贈呈式(Vietnam National Day of Disability)
2.渡航メンバ
小高愛二郎、田中智、吉澤靖司、山田泉、太田明良、田中智、愛場義衛(東京バリアフリーRC)、Chu An Ninh(通訳)、新田哲也
3.ハノイ障害者協会への表敬訪問
副会長や事務局の方々との面談において、それぞれの活動趣旨を理解するとともに、車いすの贈呈式次第について詳細を協議した。
贈呈対象となる障害者の方々は身体障害や知的障害により日常生活で車いすが必須であり、
個人で購入することが叶わず、都度借用を強いられていることを知る。
40年以上前に終結したベトナム戦争は現在でも市民生活に爪痕を残していることを実感した。
4.贈呈式内容
ハノイ障害者協会(DP Hanoi)の年間行事であるVietnam National Day of Disabilityは障害者による
楽奏・歌謡・演舞などの発表の場であり、その一幕として障害者への車いす贈呈式を実施した。
東京からハンドキャリーした7台の車いすで受領者を迎車し、ステージ上にて贈呈の証であるステッカーを添付した後に花束を贈呈した。
実際に車いすを使用する方々に壇上で直接贈呈することができ、本人の笑顔と感謝の言葉に触れることができたことは万感の思いであった。
また、ハノイ障害者協会副会長へ贈呈状および感謝盾を交換し、将来の親交を約した。
【所感と謝辞】
本年度の活動は、戦争の傷跡が残る地での体験が「平和への感謝」と「さらなる支援の必要性」を実感しました。
そして、日常とは異なる環境で得た経験と視点から、日々の恵まれた生活を見つめ直す機会にもなりました。
贈呈先との再調整から始まり、吉澤副委員長をはじめとする国際奉仕委員の精力的な活動により
「支援を必要とする人に喜んでもらえる奉仕」ができたことを深く感謝いたします。
最後に、今回の活動では中古車いすの入手活動にはじまり、修理作業の際に東京蒲田RC・東京三鷹RC・中央大学RACとのトレーナー育成過程を経て、
現地ハノイ障害者協会の協力とともにプロジェクトを完結いたしました。
多くの関係者の方々に改めて感謝の意を表します。
【ハノイ障害者協会について】
ハノイ市に認可された任意団体であり、2006年に障害者の人権、機会の創出を実現するために設立された。
ハノイ市内に30支部あり、加盟している障害者数は現在約14,000人である。
協会の主な活動は、
1)障害者に対して人権に関する啓蒙活動
2)各種セミナー開催
3)就職支援
であり、中古の車いすの寄贈受け入れについても実績がある。
ハノイ障害者協会各支部で保有している車椅子は常に不足しており、
今年度寄贈した7台の贈呈先については、各支部から本部への申請を受けて、状況を鑑みての審査を経て本部が決定した。
それゆえ、寄贈のフローとしては、ロータリークラブ(RI2750)→ハノイ障害者協会本部→協会支部(個人に直接手渡し)とした。
※協会ホームページ:http://www.dphanoi.org.vn
東京中央ロータリークラブ
2022-2023 国際奉仕委員長 新田 哲也