Polio Eradication News===============

ポリオプラス通信 ~ポリオのない世界へ
第50号 2024.8.15

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国際ロータリー第2750地区ロータリー財団委員会に
所属するポリオプラス委員会の新たな試みとして、
毎月15日にメールマガジンを発行することにしました。
国際ロータリーの最優先事項はポリオ(小児麻痺)
根絶です。
多くの方たちにポリオの現状とこれまでの活動を知って
頂きたく、情報発信します。

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皆さん、こんにちは。
レジリエンスで闘い続けるポリオサバイバーという記事が
目につきました。
https://www.endpolio.org/ja/reziriensudedou-isok-keruporiosabaiba

ポリオは一度罹患すると完治しないので、ポリオ
サバイバーは世界各地にいます。
その中で、手足に障がいがある中、他の健常者と一緒に
生きることがどれだけ難しいか私には想像することが
できません。

しかしこの筆者のエメ氏は、レジリエンス(立ち直る力)
を発揮して学業で成功を収め、恋をし子どもを育て上げ
ます。その中で、失われた自信を取り戻したそうです。

エメ氏は言います。
「レジリエンスとは、毎朝ベッドから出て、杖や松葉
づえを手に取り、矯正具を脚に付け、ゆっくりと確かな
足取りで歩くことです。(中略)毎朝起き上がることを
選択することが、ポリオ根絶への貢献につながると
考えています。」

日本にもポリオサバイバーの方たちはいます。
ポリオの会と言って、ポリオに罹患された方たちが情報
交換できるようにと始められた組織です。
またポリオと認定され難いポストポリオ症候群の方たち
も日本には数多くいて、その方たちもポリオの会に
所属されています。

彼らは諦めることなく、日々自分たちで取り組めること
を発信し続けています。私は2015年に彼らと出会い、
何度も交流をさせて頂き本当は元気を与えたつもりなの
ですが、なぜかいつも元気をもらっています。

この記事を読んで、ポリオの会の人たちが毎日朝起き
上がることこそ、ポリオ根絶に貢献しているのだと感じ、
嬉しく思いました。

また、どんな状況であっても、世界に発信し続けること
がポリオ根絶への近道なのだと思っています。

2024年10月20日(日)にポリオの会の皆さんをお呼び
して、六本木アークヒルズで世界ポリオデーを開催します。

トークショーに登壇頂く予定に加え、麻布台ヒルズを
巡るポリオウォークラリーも開催する予定ですので、
ポリオプラス通信の読者の皆さんもぜひポリオの会の
皆さんと一緒に参加してください。

日本にもまだポリオサバイバーの方たちがいることを
知ってもらい、彼らの前向きで屈託のない笑顔を見ると、
ポリオ根絶を発信し続けることをライフワークにして
いこうと強く思います。

一緒にポリオ根絶向けて、行動していきましょう!

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〈ポリオクイズコーナー〉
これまでの活動や現状をクイズ形式で
お伝えするコーナーです。

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《問題》
オーストラリアのビクトリア戦略経済研究所によると、
WHO東地中海地域の優先8カ国(アフガニスタンと
パキスタンを含む)で今後のポリオ根絶活動を成功
させれば、高い投資効果が得られることが明らかに
なりました。では、定期予防接種、サーベイランス、
緊急対応プログラムを維持するための75億米ドルの
投資に対し、全体で推定何億米ドルの効果があると
算出しているでしょうか。

A. 2,627億米ドル
B. 264億米ドル
C .2,891億米ドル










《答え》
正解はC.2,891億米ドルです。A . 2,627億米ドルは定期
予防接種の効果で、B.264億米ドルはサーベイランス、
緊急対応プログラムを強化する効果です。
両方合わせて2,891億米ドルになります。

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【ポリオ罹患者数】
2024年8月6日現在の野生株のポリオ罹患者状況は
以下の通りです。

パキスタン     12名
アフガニスタン 11名
モザンピーク   0名
合 計             23名

8月6日現在、ポリオ罹患者数は23名となり、先月から
6名増加しました。
増加の流れが止まりません。
サーベイランス(監視)と定期予防接種を継続することで、
これ以上罹患者を出さないことが重要です。

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【編集後記】

ポリオプラス通信を読んで頂き、ありがとうございます。
先日北海道でテント泊しながら縦走をしてきました。

十勝岳温泉凌雲閣を出発し、上富良野岳を目指す予定が
道を間違え、富良野岳、山峰山を経由して上富良野岳、
上ホロカメトック山、そしてテント泊予定の上ホロ
避難小屋に向かいました。

残念ながら雲は低く、上ホロカメトック山頂からは景色
を見ることができませんでした。
山頂で楽しみにしていた星空も雲が厚くなり見ることが
できず。

仕方なく、早々に眠りにつくと、雨と風の音に眠りを
中断される始末でついてないなあと思ったその時、いや
移動中に雨が降らなかったことに感謝するところでは
ないかと思い直しました。

山頂で雨に降られず、突風も吹かずにテントを張って
寝られるのはなんと幸運なことかと思い、全てを
リセットして感謝すると、心に少し余裕ができてきました。

翌日4時ごろ目が覚めると薄暗い空は雲に覆われて
いましたが、雨は止み風も収まっていました。

5時ごろ一緒に泊まった友人とコーヒーを飲んでいると、
日の出とともに太陽に照らされた雲海が山の間に見え、
幻想的で荘厳な体験でした。

テントを片付け、帰る途中もう一度上富良野岳に登ると、
目の前には雲一つない景色が広がっていて感動しました。

物事に感謝するとはこういうことなのかもしれない。
その時ふと頭をよぎったことでした。

「私は誰か」を自らに問うことは大切です。
「ついてない私」としてか、「感謝する私」なのか
によって、世界の見え方は全く変わってきます。

どんな状況でも、感謝してその状況を楽しめる私で
あれば、天候に翻弄されることはありません。

そんなことを気づかせてくれる体験でした。

そのまま下山して、凌雲閣で入った露天風呂は格別でした。
15キロくらいのリュックを背負って何時間も歩くことは
楽ではありません。

なぜ登山をするのかといえば、温泉に入った時の
開放感が最高だからというのも理由の一つです。

そして、自分の限界を越えたと実感できるところも
気に入っています。
皆さんも、自分の限界を越える体験をしてみませんか。

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最後に・・・
このメールマガジンが、ポリオ根絶を成し遂げる情報共有の
場ともなるよう、読者の皆さんとともに歩んでいきたいと
思います。
ぜひ皆さんのご意見・ご感想をお聞かせください。
また、お知り合いの方たちへもこのメールマガジンをご紹介
頂けたら幸いです。
アーカイブはこちらからご覧ください。
https://rid2750.org/news/

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○メールマガジン「ポリオプラス通信~ポリオのない世界へ」
発行責任者 柳 邦明
国際ロータリー 第2750地区 ロータリー財団
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