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2025年6月 1ドル 144円

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ポリオプラス通信 第60号を配信しました

Polio Eradication News===============

ポリオプラス通信 ~ポリオのない世界へ
第60号 2025.6.15

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国際ロータリー第2750地区ロータリー財団委員会に
所属するポリオプラス委員会の新たな試みとして、
毎月15日にメールマガジンを発行することにしました。
国際ロータリーの最優先事項はポリオ(小児麻痺)
根絶です。
多くの方たちにポリオの現状とこれまでの活動を知って
頂きたく、情報発信します。

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皆さん、こんにちは。

今号は記念すべき60号を迎えました。
5年前に地区ポリオプラス委員会の委員長に拝命された
とき、自分で何かできないかと考え、毎月メール
マガジンを発行しようと思い立ちました。

創刊時には野生株のポリオ常在国はパキスタン、
アフガニスタン、ナイジェリアの3カ国でした。
その後2020年8月にナイジェリアがポリオ根絶宣言をし、
アフリカ地域の野生株ポリオフリーが実現しました。

当時、もしかしたら60号を迎える前に世界ポリオ根絶
宣言がなされるのではないかと期待しましたが、残念
ながら未だ根絶には至っていません。
今後いつまで続けるのかと悩みましたが、少なくとも
野生株ポリオ根絶宣言がなされるまで、書き続け
ようと思います。

さて、パキスタンで活躍するコミュニティワーカーたちの
記事が掲載されています。
https://www.rotary.org/ja/a-hidden-army-is-on-the-frontlines-of-immunization-in-pakistan

パキスタンでは、ポリオワクチン投与するワーカーたちに
不信感を抱いている人たちが少なくありません。
そのため、地域に長く住み、繋がり信頼できる女性に
ワーカーとして働いてもらっているとのことです。

宗教上のこともあり、男性は他人の家に入ることが
できない状況なので、女性ワーカーたちが働く機会にも
なっています。

パキスタン全土に40万人以上いるこのワーカーたちの
活躍で、ポリオ発生数が抑えられています。
パキスタンでは、昨年は74名の罹患者が出ましたが、
今年は11名のみです。

チームジャパンの団長として、パキスタンを何度も訪問
されている元国際ロータリーポリオ根絶コーディネーター
の松本祐二先生は、ワクチンに対する子供たちの両親の
無知な部分が根絶を妨げていると言います。

コロナ禍で学んだように、ウィルスは集団免疫ができる
と激減します。
ワクチン接種率が85%に達すると減少するため、接種率
を上げる必要があります。

両親を説得する資料を持った啓発を促すワーカーと現場
でワクチン投与するワーカーが一緒になって、ワクチン
投与活動を地道にやっていく必要があります。

そして地域の人たちを雇うことで、信頼と啓発活動が可能
だと言っています。

パキスタンでポリオ根絶宣言の鍵を握るのは、システム化
されたコミュニティワーカーの皆さんです。
隣国インドでポリオ根絶がなされたのだから、
パキスタンでできないはずがない。

その一歩を刻むのはそう遠くない未来だと感じています。
ポリオ根絶宣言まで、資金援助を継続するロータリー
でありたい。

ポリオ根絶まで、あと少しです。

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〈ポリオクイズコーナー〉
これまでの活動や現状をクイズ形式で
お伝えするコーナーです。

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《問題》
尾身茂氏(元WHO西太平洋地域事務局長)によると、
1990年当時WHOは5歳未満の子どもたちにポリオ
ワクチン接種を推奨していましたが、ロータリーとの
約束で年齢を引き下げたことでウィルスが激減しました。
さて、何歳未満に引き下げたのでしょうか?

A.乳幼児未満  
B. 3歳未満
C. 4歳未満

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《答え》
正解はC. 4歳未満です。多くのポリオ患者が4歳未満に
集中していたこともあり、対象年齢を下げることで、
より的を絞った効果的な予防接種キャンペーンができる
ようになったそうです。

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【ポリオ罹患者数】
6月10日付野生株のポリオ罹患者状況は以下の通りです。

アフガニスタン 2名
パキスタン   11名
モザンピーク  0名
合 計 13名

先月からパキスタンの罹患者が3名増加しています。
微増ですが、何とかここで抑えて、増加しないことを
願っています。

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【編集後記】
いつもポリオプラス通信を読んで頂きありがとうございます。
デ・カマルゴ国際ロータリー会長エレクト(次年度会長)
が辞任したとのニュースが入ってきました(6/9現在)。

ロータリーは会長になる2年前からノミニー、エレクトと
名称をつけ、組織運営の準備を整えます。
7月から新年度を迎えるロータリーにとって、会長
エレクトが辞任するということはこれまで発表している
指針や、次年度会長をどうするのか戦略の練り直しを
余儀なくされています。

このようなことが過去120年に渡る歴史の中であったのか
どうか分かりませんが、今ロータリーは試練に立たされ
ています。

世界に120万人以上の会員が所属する国際ロータリーの
トップが誰になるのか。
近日中に会長の選出方法を話し合うようです。

こういう時こそ、日本や各地区の運営に注力し、
ロータリー活動を粛々と継続していくことが肝要です。

ピンチをチャンスに変えていく胆力を養う機会として、
対処していきたいと思います。

どしゃ降りの 試練のり越え 地かたまる

今回も一句したためてみました。

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○メールマガジン「ポリオプラス通信~ポリオのない世界へ」
発行責任者 柳 邦明
国際ロータリー 第2750地区 ロータリー財団
ポリオプラス委員会
polioplus2750@gmail.com
アドレス変更・解除は
https://www.mag2.com/m/0001692155
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