2025年10月25日(土)〜26日(日)、秋の日光・宇都宮を舞台に一泊研修旅行を実施しました。米山奨学生、ロータリアン、カウンセラーあわせて63名が参加し、二日間にわたり歴史・文化・食を通じて交流を深めました。
最初の訪問先は栃木県壬生町おもちゃのまち「バンダイミュージアム」です。昭和から現代までの世界の玩具35000点が並ぶ館内で、世代や国籍を越え日本のカルチャーを囲み交流を深めました。続いて訪れた宇都宮市の大谷資料館では、巨大な地下空間の迫力に、「本当にピラミッドに入ったような気分」と驚きの声とライトアップされた幻想的な空間のなかで地域産業から歴史と文化を学ぶ時間となりました。
夕刻、ホテルにチェックインした後、懇親会が開かれました。4〜5名ごとのテーブルに分かれて、「実は私…」 というテーマを盛り込んだ自己紹介が行われました。すると、「誰にも言ったことないのですが、“実は”、総合格闘技をやっていました」 「“実は”情報オリンピックで銅メダルを取った経験があります!」 「私は“実は”夢を自覚できる、明晰夢を見ることができるんです」など、意外な一面が次々と披露されるたびに、驚きや笑いが交錯しました。ある奨学生は「“実は”ラップができます、ラップを披露します!」と、会場は大盛況。国籍や年齢を超えて、仲間の新たな一面を知る時間となりました。
二日目の朝は小雨スタートでしたが、参加者は世界遺産・日光東照宮、輪王寺を巡り、杉並木と朱塗りの建築が織りなす幻想的な景観に見入りました。奨学生は宗教観、建築様式、観光経済など、多面的な視点で日本文化を理解する機会となりました。昼食は宇都宮餃子館にて。この二日間でさらに親交を深めた奨学生とロータリアンが餃子の食べ比べランチで舌鼓を打ちながら研修旅行を振り返りながら最後の食事を楽しみました。
今回の研修旅行を通じて育まれたのは、国籍を越えた友情や多様性への尊重、日本文化・地域文化への理解、そして一泊を共にし、何より「仲間がいる」という実感が多くの参加者に宿ったのではないでしょうか。これは、米山記念奨学事業が目指す「懸け橋」の芽が育つ瞬間でもあります。今回の研修旅行で芽生えた絆が、将来それぞれが世界で歩む道のどこかで役立つことを願います。
常日頃より奨学生を見守り、支えてくださっているロータリアンの皆さまに、心より感謝申し上げます。
米山記念奨学委員会 副委員長 青栁浩
所属 東京山の手ロータリークラブ
